体験と思い出を彩る「藍染体験」
藍染体験について
体験内容
7月から8月ぐらいの藍が1番緑が濃く、元気な時期だという藍。
天然素材のものが染まりやすいなどの規定はあるものの、それぞれが染めたいものを持参して染めることもできます。(材料費別で、用意してもらうことも可能。)
輪ゴムや紐でぐるぐると縛ったり、折りたたんで染めると面白い柄になり、オリジナリティが出て、個性が光る一品に。染め体験だけでなく、藍を食事として体験したり、より藍の価値や可能性を感じてもらえる体験です。
体験詳細
所要時間 | 3~4時間 |
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用意するもの | 染めたい物があればご持参ください。(綿やシルクなどの天然素材のもの) |
定員 | 5~6名 |
対象年齢 | 無し |
期間 | 通年(季節により内容が異なる場合があります。詳細はお問い合わせください/要予約) |
料金 | 3,000~4,500円(染める生地を購入する場合は別途材料費(持参可) |
駐車場 | 有 |
開催場所 | 岡山県美作市上山859-3 |
URL | https://www.instagram.com/mamonoya_neto/ |
備考 |
アクセス
お問い合わせ先
この体験の実施者:蟻正敏雅
アパレルで洋服作りやリメイク、販売などを一貫しておこなってきた経験を持つ蟻正さん。今も上山で棚田の再生や藍の栽培やワークショップを行う傍ら、マモノヤという名義で、「思い出プロジェクト」という活動をライフワークとして、夫婦で行っている。
(mamonoya HP→https://www.instagram.com/mamonoya/)
「のこしたいモノが、ある。」
伝統を守りながらも、時代にフィットしたカタチで。
もともと藍の栽培や染め物をされていたんですか?
蟻正さん染め物を本格的にしたことはなかったです。
もともとはアパレル業界で、洋服作りや買付や販売などを一貫しておこなっていました。
藍を育て、藍染体験を始めたのは上山に来てからです。
なぜアパレルを辞めてまで上山に来ようと?
蟻正さん2011年の大震災以降、自分がモノを作ることの意味を深く考えるようにりました。
当時は、古着を再利用するリメイクをしていたので、よりそういった事に重きを置いてやろうと、「もっと生活に密着」、「自然の循環の中で」と進めているうちに、自分の暮らす場所や拠点も、より自然に近いところが良いと思うようになりました。
そんな中、昔を復活させながらも新しい物を取り入れ、「最先端の田舎」を謳ってる上山に興味を持ちました。
上山で藍をやろうと思ったきっかけは?
蟻正さん上山で薬草をされている松原夫妻が、薬草として蓼藍を植えられていた事です。藍はもちろんデニムの染料としても有名です。
ここ上山を拠点として選んだ事と、今までのアパレルの経験が、この蓼藍を染料として植えることで繋がり広がっていきそうな気がして、種を分けて頂きました。
藍を無農薬で栽培しているそうですが、栽培が大変なのでは?
蟻正さん染料の藍を生産しているところはいくつか日本でもありますが、基本的には染め物の染料として育てているので、量産するために、農薬などを使った近代的な栽培を行っている事が多いようです。
でも、せっかくここ上山でやるので、薬として飲んだり、食べたりもできるように無農薬で栽培し、尚且つ染物もしたいと思い、除草も手作業で行っています。
それにしても、藍が食べれるっているっていうのにはビックリです。
蟻正さんですよね。染物体験は色々ありますが、食べれられる体験は少ないと思います。
実際に、私は藍を「お茶の葉っぱ」としても売っていますが、「へぇーっ!」となるのがこちらも嬉しいですし、お客さんの新しい発見の笑顔がいいなと感じています。
他にも、炭を使った商品も開発されているとか。
蟻正さん耕作放棄地をみんなで再生している中で、雑草だけではなく大きな木も出てきます。
そういった雑木を、移住者の先輩である水柿大地くんが昔ながらの方法で炭焼きしています。
その炭の一部を使用させて頂き、それを私が細かく加工して染料にしています。
この炭も棚田を再生する活動の中で出る物を余すことなく使える利点があるので、使う意味と価値が大いにあります。
今はこの炭と藍を中心に、体験や商品を考えている段階です。
炭や藍の染物は、見た目にもやさしい色合いで心も安らぎます。
上山には木工や藁細工などをされている方も居るので、今後は衣類だけでなく、様々なものに展開していけると面白いなと思います。
蟻正さん土地も、資源も使うとちゃんと持続もすると思います。草を刈るだけとか、ただ無闇に再生させたいだけだと管理の持続がなかなか難しいので、管理と利用をセットで考えていくことが大事だと感じています。
1人だと難しいですが、ここは周りに知恵を持っている人が沢山いるので、各々補い合えます。そういうメリットはとても感じます。
それぞれが持っている知識や経験、繋がりなどの広がりはとても大きいですね。
上山の中でどんどん新しいものが生まれていく感じですね。
蟻正さんもともとの自分のコンセプトとして、「のこしたいモノが、ある」っていうフレーズをいつも思っていて。
伝統も残したいとか、残すべきものと、もちろん消えていくものとか、新しくできるものとかはいっぱいありますが、新しく生まれたモノと、何百年も続いてきたものがどちらも、向き合いながらも今の時代にフィットするようにのこしていきたいです。
「伝統的で自然のものだけがいい」みたいな感覚はあっても、答えを一つに決めつけず暮らしの中で要るものと、変えなきゃいけないものを冷静に考えながら、新しいものも取り入れて、より進化させて、今の時代に寄り添いながらのこしていきたいっていうところは常に考えるようにしています。
最後に、今後の展望は?
蟻正さん耕作放棄地を、農閑期に刈り広げていこうと思っていますが、そういう棚田再生の第一歩から
一緒にやって、楽しみ、文化をつないでいく。そういうところからやりたい方が、各々のスタンスで関わりやすい環境が作れれば良いなと思っています。
あと、藍だと「すくも作り」という約100日程かかる大変な伝統的な作業がありますが、そういったことも一緒に出来たらと思います。
棚田がきれいになり、楽しく活用し、未来にのこしていける喜びを分かち合えると嬉しいです。