棚田の暮らしから生まれたもの。
藁細工体験について
体験内容
上山で取れた藁を使って、鍋敷きやほうきなどを作れる体験です。藁といっても、実際に米を収穫した際の藁をそのまま使えるわけではなく、ゴミを取りのぞいたり、使える部分をより分ける必要があり、この工程を体験できるところはあまりありません。子供さんに合わせたプランなども相談に乗ってもらえます。
余すことなく使う先人たちの知恵と、それを現代に合った形に作り上げる創造の楽しさを感じられる体験です。
体験詳細
所要時間 | 1〜2時間 |
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用意するもの | 汚れても良い服装 |
定員 | 5名(団体様は要相談) |
対象年齢 | 小学生以上 |
期間 | 通年(要予約) |
料金 | ほうき作り:1,000円、鍋敷き(3,000円〜)、しめ飾り(3,000円〜) |
駐車場 | 有 |
場所 | 岡山県美作市上山1204 |
URL | (販売サイト) https://manomano1204.base.shop/ |
備考 | – |
アクセス
お問い合わせ先
この体験の実施者:井上寿美・小磯香
ウェブ業界のど真ん中にいた井上さんと小磯さんは、前職の先輩後輩でもあり、現在は共にシェアハウスで暮らしている。二人は、棚田の再生や農業を行いながら、里山が抱える問題解決などにも取り組んでいる。「無ければ作ればいい」と明るく話す二人は、DIYで家の改築まで行う。木工体験を開催するほか、棚田で取れた藁を使った製品作りやワークショップを開催している。
無駄なものは何もない。
活かすことで新たな価値と循環が生まれる。
お二人が上山に来られたきっかけは?
井上さん
私は、ここに来る前は、東京で会社員をしていましたが、当時から農業に興味があり、週末になると東京から新潟や千葉に通い、村おこしのような活動をしていました。
そんな中で東日本大震災がおこり、勤めていた会社が重要な業務に支障を及ぼさないようにと、業務の一部を大阪に移すことになり、その時に私も大阪に転勤になりました。
そうなると、大阪から新潟とか千葉には通えないので、西日本で同じような活動をしている所が無いかと探し、友人の紹介を通じて上山に通うようになりました。
移住まで決意させた上山の魅力は?他と違う何かがあったんですか?
井上さんよくある稲刈り体験は、少し刈ったら終わりなんですが、上山は来た初日から機械なども使わせてもらい、他では出来ないディープな体験が病みつきになりました。
ここではどういった体験ができますか?
井上さん作業の一部を少しだけ体験するというのではなく、自分たちと同じ作業や暮らしを一緒にやっていただくことに意味があるような気がします。
ですので、藁細工体験も特別なプログラムやワークショップ用のプログラムではなく、日頃私たちがやっていることをそのまま体験していただくようにしています。
そもそも藁細工を始めたきっかけは?
井上さんもともと、東京に居た時にマンションのベランダで藁をすぐって、見様見真似で作っていました。
上山には貴重な藁が多くあるので、鍋敷きやしめ飾りなど作れるもののバリエーションも増えました。
小磯さん日本では農業の機械化が進み、藁を採り保管しているところが少なくなっています。
私たちは、昔ながらの稲作を継承しており、稲を刈り天日で干してから脱穀するので、藁を残すことができます。
井上さんこれまでは脱穀した後の藁は燃やしていたのですが、大切に育てた稲藁ですので何かしら活用したいと思い、本格的に藁細工を始めました。
自分たちが大切に育てた稲が藁となり、それがしめ飾りや鍋敷きなどにカタチを変えて、たくさんの方々の手に渡り使っていただける事がとても嬉しいです。
藁細工以外にも、二人の畑では、作物の”霜よけ”として、藁が余すことなく活用されている。
上山で藁細工をすることの意義もそこにあるということですね。
小磯さんそうですね。自分たちが作っている藁を活用するのはとても意味があることで、それこそ機械の使えない棚田で手植えしたり、大変な思いもしながら大事に育てられた藁なので、最後の最後まで活用したいという思いがあります。
昔の人は、籠や、雨合羽とか、草履や畳とかござなど、藁で何でも作っていましが、それを全て元に戻すのではなく、その時代に合った形に変化させながら、今の人が使いやすいとして物として広げていきたいです。